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:: Diary-like ::
まさか,あいつが裏で糸を引いていたとは思わなかった.
何日か前から何かおかしな状態だった.
だから,誰かに手を出させるために,策をめぐらせ,
わざわざ仕掛けを作ったのだ.
だが,よりによってあいつに裏で糸を引かれることになるとは,
私もついていない.これが天罰というものなのだろう.
恐れずに,自分で糸を引けばよかったのだ.
いくら歯がぐらついていて,歯医者に行くのが怖かったとは言え,
その歯を抜くために,糸を結び,自分の目の届かないところで誰かに引かせようと
玄関のドアの向こうに糸の端を放置した自分が,きっと愚かだったのだろう.
それがよりによって力自慢のあいつがドアの裏で情け容赦なく,
激しく糸を引くなんて,そして,ぐらついている割にこの歯が意外にもしぶとく,
頑固にも抜けなかったので,激しく引かれた糸に手繰られてドアに激突する
羽目になるなんて,誰が予想できただろうか?
おかげで昨日の夜から,私はドアのない部屋で生活を続けている.
投稿者: 黒澤 司 : 2006/07/10 - 23:11
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