[an error occurred while processing this directive]
:: Diary-like ::
チャイムが鳴ったので,玄関のドアを開けると,
セールスマンが立っていた.
「スイッチいかがですか?」
スイッチを売ると言う.
「スイッチ…って,スイッチですよね?」
よく分からないので,聞いてみた.
「はい,スイッチです.いろいろそろってますよ.」
なるほど.スイッチを売るのか.納得した.
「どんなのが人気ですか?」
「そりゃ,もちろん,自爆スイッチ.」
「…いらないです.ええと,何かこう,役に立つのって?」
「じゃあ,これなんか.」
そういって,セールスマンが取り出したのは,
手のひらの半分ほどの大きさの水色のスイッチだった.
「やる気スイッチです.試しに押してみます?」
「いいんですか?」
「いいですよ.ただし,試供品ですので,隣の家の人がやる気を出しますが.」
「では,遠慮なく.」
ポチっとな,とスイッチを押すと,隣の家から奇声が聞こえた.
「ひゃっほーーーい!」
そして,寝たきりだったはずのとなりのおじいちゃんが飛び出していった.
「すごいですね.」
「すごいでしょ?効果は1回だけだけど,これで1000円ポッキリ.」
「あ,じゃあ1つください.」
こうして私は水色のやる気スイッチを手に入れた.
それが,昨日の話である.
そして,今朝,天気予報を見ていると,雨だという予報だった.
雨の日はみんな,やる気がでないものだろう.
そこで,さっそくやる気スイッチを押してみた.
ポチっとな.
すると,テレビの中の気象予報士さんが
「ひゃっほーーーい!」
と奇声をあげて,走り去っていった.
すごい効果だった.
ちょっと嬉しかった.
投稿者: 黒澤 司 : 2006/06/14 - 20:49
この記事のトラックバックURL:
http://www.beyond-boundaries.info/x/mtsys/mt-tb.cgi/92