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:: Diary-like ::
今日の昼の出来事だ.
突然,ヤツに勝負を持ちかけられ,オレはそれを受けた.
オレは負けない自信があった.
だが,予想外に素早いヤツの動きに翻弄されっぱなしのオレは,
時がたつにつれて確実に追い詰められていた.
オレはヤツに後ろを取られ続けていた.
その状態がどのくらいの時間続いていたのかわからないが,
オレはまだ負けていなかった.
オレは一か八かの賭けにでることにし,敢えて一拍の間をとる.
その一拍の間にヤツがオレのすぐ背中まで迫り,手を振り上げているのを,
オレの鋭敏な感覚は察知していた.
オレの狙いはまさにこの瞬間だった.
このタイミングなら勝てるっ!
オレは確信を持ち,ヤツの拳から身をかわしながら,振り返りざまに気合を入れて叫んだ.
「甘いっ!貴様の動きなど止まって見えるわっ!」
ヤツはそのまま手を振り下ろしてくるに違いない.
だが,ヤツはオレのその予想を裏切り,手を振り上げたままの姿勢でピタリと微動だにしない.
この瞬間,オレの敗北が決定した.
オレは潔く,ヤツに背を向け,最後の言葉をつぶやいた.
「だるまさんが転ん…」
ヤツは余裕たっぷりに,手を振り下ろし,オレは敗北した.
投稿者: 黒澤 司 : 2005/12/19 - 21:20
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